これら3人の加害者たちのとった行動の詳細とその時の心理状態が、著者と心理カウンセラーの手によって次々と浮き彫りにされていく。男性加害者が、インタビュー中に突然人格が変わったかのように声を荒らげる様などは、まるでサイコ・スリラー映画を観ているかのような気分にさせられる。
著者は話を聞くうち、加害者たちの心理や思考に、ある種の病理性が潜むことを察知する。その問題を明確にするため、加害者取材に続く章で著者は、精神科医の福井裕輝氏へのインタビューを行う。
福井氏は、ストーカー行為を脳の病気と考え、「ストーカー病」と名付けた医師だ。その章において福井氏は、被害者を増やさないようにするためには「医師と警察が連携を図り、加害者に医療的・心理的治療を施すことが必要だ」と主張する。
また別章には、高校生に対して「デートDV」やストーカー防止のためのプログラムを実施する専門家も登場する。その専門家が語るのは、高校生の恋愛であってもDVやストーカー被害の報告があるという事実だ。
突然、他人事ではなくなるかもしれないストーカー問題。その加害者心理やストーカーを生み出す社会背景を知りたいという方、あるいは問題解決の糸口をすでに探しているという方、ぜひ、本書を参考にしてみてほしい。
文=町田光
引用:ストーカーは治療が必要な脳の病気!「執着型」「求愛型」「一方型」3つの“ストーカー加害者心理”のリアルを暴き出す | ダ・ヴィンチニュース
2016年8月9日火曜日
男性加害者が、インタビュー中に突然人格が変わったかのように声を荒らげる様などは、まるでサイコ・スリラー映画を観ているかのような気分にさせられる。
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